炊飯

【特別企画対談:後編】日本のお米文化を未来へ繋ぐ−マリノ× AIHO

国内のみならず海外にも飲食事業を展開する株式会社マリノ様。「ごちそう焼きむすび おにまる」にて、AIHOの立体炊飯器シャリプロをご採用いただいています。
今回は特別企画対談として、イタリアンレストランを中心に国内外に店舗展開を行う、株式会社マリノ代表取締役社長 水野由太佳様と、おにまる事業本部部長 大曽根庸介様をお招きし、弊社代表取締役社長 宮﨑が「ごちそう焼きむすび おにまる」の事業やシャリプロ導入のきっかけ、今後の展望などについて対談しました。
前編 “日本を飛び越えた「おにぎり」の魅力を−” はこちらよりご覧ください。

写真左から:株式会社AIHO 代表取締役社長 宮﨑眞嗣、株式会社マリノ 代表取締役社長 水野由太佳様、株式会社マリノ おにまる事業本部部長 大曽根庸介様

写真左から:株式会社AIHO 代表取締役社長 宮﨑眞嗣、株式会社マリノ 代表取締役社長 水野由太佳様、株式会社マリノ おにまる事業本部部長 大曽根庸介様

お米は日本の誇り、そして力

水野社長:お米は日本が世界に誇る食文化の象徴です。和食は繊細で美味しいと世界中で評価されていますが、その根底にはお米があります。四季折々の自然とともに、日本人は昔からお米を主食にしてきました。それはDNAに刻み込まれたようなもので、お米が嫌いという人はほとんどいないのではないでしょうか。
お米は欠かせない存在であり、日本の食を活性化させる“ナンバーワンの食材”だと思っています。これからも日本のお米の力で、世界に誇れるブランドとして「ごちそう焼きむすび おにまる」をPRしていきたいです。

宮﨑:私は歴史が好きで、日本のお米文化をその視点から見ています。弥生時代に大陸から稲作が伝わる以前の日本では、木の実や魚を採っては移動する不安定な暮らしが続いていました。そんな時代に稲作が広まったことで、お米を蓄えられるようになり、人々ははじめて定住という生活を手に入れます。お米は命を支える存在として神話にまで登場するほど。お米は日本人にとって絶対に欠かせないものであり、次の時代へも必ず伝えていきたい食文化だと感じています。

水野社長:農家さんは強い想いを持って米作りをしている方たちばかりです。細かな工程を経て育てられているのに、私たち消費者はその苦労をなかなか知ることができません。
だからこそ、私たちが伝えていく役割を担う必要があります。日本のお米文化を守り、技術を次世代へつなぐことは大きな使命だと思っています。

宮﨑:北海道へ出張した際、改めてお米作りには多くの手間とコストがかかることを実感しました。『米』という漢字が“八十八の手間”を表すとも言われていますが、まさにその通り。だからこそ、次の世代が米作りに携わるのをためらっているのではないか、とも思います。
近年はスマート農業など生産性を高める研究が進んでいますが、こうした技術革新を取り入れなければ、日本人自身がお米を作らなくなり、食料を海外に依存するリスクもあります。自給率を守り高めていくためにも、お米作りを未来につなぐ取り組みは欠かせません。

「届ける」ことで広がる幸せ

水野社長:おにぎりには2つの魅力があります。ひとつは、お母さんのおにぎりのように愛情を感じられること。もうひとつは冷めても美味しく、持ち運びできる便利さです。私たちはレストランのような特別な場ではなく、日常に寄り添う存在としておにぎりを届けています。
『お客様が好きな具材を選び、ワクワクしながら手に取る』。その瞬間に“ほっこり”と幸せな気持ちになってほしいと思っています。美味しさと安心感、健康的な食事、そしてワクワク感をお届けすることが、私たちの使命です。

宮﨑:私たちの役割は、その前段階である「炊飯」にあります。美味しく炊けるのは当たり前。心がけているのは、安全・安心に食べられるご飯を提供することです。
さらに、これからは省エネや環境への配慮も重視していかなければなりません。お客様に届く一膳のご飯を支えるのが、私たちの責任です。

現場の力とブランドづくり

水野社長:私が大切にしていることは、お客様の嬉しそうな表情を直接見ること。それが何よりの喜びです。その瞬間がスタッフにとっても大きなモチベーションになり、教育の一環にもなります。美味しいものを作ることで、働く人も楽しめる環境をつくることができます。ブランドがあるから仕組みが成り立ち、人が自然と育っていく——その循環を大切にしています。

宮﨑:弊社はミッション・ビジョン・バリューを明確にし社員と共有をしています。今年6月から新たに始めた取り組みとして、5つのバリューを可視化したクレドカードを制作しました。社員全員での実践を目指しています。
お客様の期待に応えるため、日々努力を重ねたいと思います。私たちもお客様の声をダイレクトに聞き、その期待に応える製品を提供していきたい。そのためには、私たち自身が常にアップデートし、進化していく必要があります。

飽きさせない工夫と未来への挑戦

水野社長:お米は日常の食文化に溶け込んでいるので、飽きられる怖さもあります。だからこそ、新しい商品や楽しいメニューを作り続けることが大切です。常に高みを目指し、ワクワクする売り場を作っていきたい。その中心にはやはり“おにぎり”があります。そこからさらに幸せを広げていければと思います。そして、100店舗展開を目指して進んでいきたいです。

宮﨑:敏感にニーズを捉え、期待以上の提案をしていきたいです。海外に出張すると、お米の食べ方を知らない方も多く、日本人にとって当たり前の文化が驚きとして受け止められます。お米を通じて“食べる喜び”を世界に広げたい。その挑戦が私たちのミッションです。
そして、「ごちそう焼きむすび おにまる」のおにぎりには大きな可能性があると私自身も感じています。世界の人々に日本のお米文化を知ってもらい、食べる喜びを分かち合える未来を築きたいです。

前編 “日本を飛び越えた「おにぎり」の魅力を−” はこちらよりご覧ください。

 

[取材日] 2025年9月

■あとがき
お米は日本の歴史と文化を支える基盤であり、未来へと継承すべき大切な財産です。インタビューを通じて、水野社長・宮崎社長それぞれの立場から、お米に対する深い愛情と使命感を伺うことができました。農家の方々の技術と努力を受け継ぎ、安全・安心で美味しいお米を消費者に届けることは、単なる事業活動にとどまらず、社会全体を豊かにする取り組みでもあります。
これからも両社が連携し、変化する時代の中で新たな価値を創造し続けることで、日本のお米文化がより一層世界へ広がり、次世代へと受け継がれていくことを心から期待しています。

名 称:株式会社マリノ
〒465-0025 愛知県名古屋市名東区上社四丁目45番の1
1988年設立。イタリアンレストランを中心に国内外に店舗展開を行う。2002年におむすび事業「ごちそう焼きおむすび おにまる」をスタート。現在は愛知をはじめ、東京や京都、台湾・中国・香港・韓国に店舗を展開中。