炊飯
株式会社ミツハシ 港北工場 様
創業1951年。お米の一貫メーカーとして、原材料の仕入れから販売までを手がけ、精米、炊飯、加工まで一貫して提供している「株式会社ミツハシ」様。お米のおいしさを追求し、安全・安心な商品を届けています。炊飯量は日本最大級を誇り、スーパーやレストラン向けにご飯、しゃり玉、いなりなどさまざまな商品を販売。また、横浜市内の小学校向けの米飯も生産しています。今年の夏に、ライスフレンドエコの炊飯システムを導入。そのきっかけや導入して良かった点、今後の展望についてお話を伺いました。
「わくわくを、コメて。」を合言葉に、
田んぼから食卓まで、世界を目指すお米の一貫メーカー


左から:米飯生産部長 梅橋靖明様、工務担当 菅井健児様、品質管理課長 奥宮健様

左から:港北工場長 兼 業務課長 鈴木隆広様、生産課長 齊藤誠様、生産課長代理 田之上健太様
― 株式会社ミツハシ」様の事業内容、特徴を教えてください。
創業は1951年で、三橋米店としてスタートしました。1976年には港北工場を拠点に「ご飯を炊き、お客様に届ける」という事業を展開し、以来50年以上にわたりご飯を提供し続けています。現在は港北工場のほか、全国各地に精米・冷凍米飯・惣菜の製造工場があります。
私たちが掲げている合言葉は「わくわくを、コメて。」このスローガンのもと、田んぼから食卓まで、お米ライフのグローバルメーカーを目指し、海外事業も視野に入れながら、新しい取り組みにも積極的にチャレンジしています。
初回のテスト炊飯で8割方納得のいく仕上がり!
ライスフレンドエコ導入後、室内温度40℃以上が26℃に。

作業環境を改善する連続炊飯機“ライスフレンドエコ”全自動炊飯システム

連続炊飯機“ライスフレンドエコ”

浸漬コンベヤ
― ライスフレンドエコを導入した決め手を教えてください。
AIHOさんとはご縁があって出会い、それ以来10年以上お世話になっています。これまでさまざまなメーカーの機械を使ってきましたが、最終的に「集大成」としてたどり着いたのがAIHOさんでした。
以前の炊飯システムは創業当初から約46年間使用していたもので、火加減の調整やさまざまな作業をすべて人の手で行っていました。それがAIHOさんのライスフレンドエコ全自動炊飯システムに変わったことで、安全・安心の基盤が大きく改善されました。特に作業環境の変化は顕著で、以前は夏場に室内の作業温度が42℃にも達していましたが、ライスフレンドエコ導入後の作業場では、26℃前後に保たれています。連続炊飯機からの熱もほとんど感じなくなり、従業員が安心して作業に集中できるようになりました。
― 導入する前は不安な点はありましたか?
もちろん、導入前には不安もありました。新しい機械を使った経験がなかったため、どんなご飯が炊き上がるのか予測がつかなかったのです。そこで今年の春、AIHOさんの本社工場でテスト炊飯を行いました。自社のレシピを持ち込み、水や米も同じ条件で炊飯したところ、初回から8割方納得のいく仕上がりになり、とても驚きました。
このように導入前に丁寧な調整をしていただけたことで、大きな不安は解消されました。さらに、限られた納期の中でもしっかり対応していただけたことが信頼につながりました。お米の品質についても、炊き上がった瞬間に米粒がしっかりして火も十分に入っており、素直に「美味しい」と感じました。この点も、不安を解消する大きな要因になりました。
他社では「難しい」と言われた、自動計量システムの“計量誤差”への挑戦



自動計量システムの導入により、作業人数が3人から2人へ省人化成功
― 「株式会社ミツハシ」様のライスフレンドエコ全自動炊飯システムの中で、自動計量システムを導入したのが、今回の最大の特徴だと思います。
そうですね。今回の炊飯システム導入において特にこだわった点が自動計量の「計量誤差」です。これまで3人がかりで行っていたご飯の計量・袋詰め・梱包作業を、なんとか省人化できないかと長年考えていましたが、取引先のメーカーに相談するも「難しい」と断られていました。そこでAIHOさんに相談したところ、学校米飯で行っている自動計量システムを業務用に活かすシステムを導入することにしました。設計段階から何度も検討・設計を重ね、無事自動化に成功。結果として人手を大幅に削減が実現し、現在は他工場への導入も視野に入れています。
― 実際に省人化につながっているのが嬉しいです。
導入当初は3名で行っていましたが、現在は2名で安定して運用できています。さらに今後は、どこまで省人化を進められるか、現場で検討を重ねていく予定です。
今年の8月31日に炊飯システムの本稼働を開始して以来、炊き上がったご飯に関するクレームは一切なく、異物混入などの問題も発生していません。お客様に安心してお届けできているのが何より嬉しいです。炊飯システム全体の自動化により、省人化や効率化が実現し、社員が全体を管理しやすくなったことや、清掃時間もしっかり確保できるようになった点も大きなメリットです。
信頼のサポート体制と、未来を見据えた環境づくり



― AIHOとのやりとりで印象的だった取り組みがあれば教えてください。
AIHOさんの魅力は、機械だけでなくサポート体制にもあります。たとえば、学校給食のシステムが止まってしまった際の対応の早さには本当に助けられました。トラブルが起きてもすぐに連絡できる体制が整っており、立ち上げからの1週間は24時間体制で社員教育まで行ってくれました。この手厚いサポートが、大きな安心感につながっています。
また、AIHOさんは設計から施工、アフターサポートまで一貫して対応してくれる心強いパートナーです。自社工場で部品を製造しているため納期が早いのも大きな強みです。他社だと部品調達に数か月かかることもありますが、AIHOさんは短期間で対応してくれるので、大きな安心材料となっています。
― 嬉しいお言葉ありがとうございます。最後に御社の今後の展望を教えてください。
今回導入した炊飯システムは、今後数十年にわたって使い続けていく設備です。稼働からまだ1か月程度ですが、今後はさらに使いこなし、誰でも高いレベルで炊飯できる環境をつくりたいと考えています。
お客様のニーズはますます多様化しており、白飯だけでなく酢飯など、さまざまな好みに対応する必要があります。そのためにも、自動計量や自動投入といった仕組みを積極的に取り入れ、効率化を進めていきたいと思います。
― 今後の展望を教えてください。
炊飯ラインの導入後、全スタッフに「今後ヤマナカでどのようなお惣菜や位お弁当を作りたいか」という社内アンケートをとったところたくさんの回答が届きました。今後はこれらの意見を参考に、新しい商品を開発する予定です。消費者目線でお客様の納得するような美味しい価値あるお弁当をどれだけ作れるかが、今後私たちが果たしていく役目になるのではと思っています。これからは新商品の開発はもちろんのこと、昨年から行っている地元小学生に向けた工場の社会見学、地域の子ども食堂との連携、破棄する食品を地元の養豚場のエサとして提供したりと地域貢献にも力を入れていきます。
[ 取材日] 2025年9月
AIHOの炊飯システム導入により、作業環境が劇的に改善され、省人化や効率化を実現した「株式会社ミツハシ」様。夏場には42℃を超えていた現場も、26℃前後に安定し、従業員が安心して働ける環境が整いました。ご飯の品質も向上し、粒感の鮮明さや安定した味わいが高く評価されています。さらに、自動計量などを取り入れることで、現場の負担を軽減し、さまざまなニーズへの柔軟な対応も可能になりました。
合言葉「わくわくを、コメて。」を実践しながら、安全・安心を基盤に未来を見据える姿勢が、今回のインタビューを通じて鮮明に示されました。
名 称:株式会社ミツハシ 港北工場
所在地:〒223-0057 神奈川県横浜市港北区新羽町683