セントラルキッチン

小平グリーンてらす 様

特別養護老人ホーム小平グリーンてらす様は、山口県内で病院や介護施設などを経営・運営する医療法人・社会福祉法人緑山会グループ(以下、緑山会)の関東エリアグループ施設として運営されております。
この度は緑山会の事業部長である稗田悟様にお話を伺いました。

グループ内で独自のセントラルキッチンシステムを確立



緑山会 事業部長の稗田 悟様
緑山会 事業部長の稗田 悟様

当施設には100名の方が入居可能で、ICTを活用した最先端の見守りシステムをはじめ、のびのびした生活空間を提供し、万全の食品衛生管理で入居者様の健康維持を365日サポートしています。

当法人の食事は独自のセントラルキッチンシステムを導入しています。高温高圧真空調理とアルコールチラーを使った冷凍で、キット&パーツ食材による、長期保存が可能になるロングライフ食材をつくることができ、衛生管理を徹底しながらも給食運営の改善を実現しています。
また、ロングライフ食材は災害などの緊急時でも食材確保の対策として有効だと感じています。

緑山会グループでは、セントラルキッチンで食材をつくり、各施設のサテライトキッチンへ配送しています。
届いた食材はすでに調理加工済みなので、衛生管理を守れば、難しい調理技術がなくても美味しい食事を提供できます。

入居者様には、調理品質にバラつきのない美味しい食事を提供させていただき、ご満足いただいております。

調理済みのパック品
調理済みのパック品
AIHOのコンビオーブン
AIHOのコンビオーブン

関東エリアにセントラルキッチン計画

これまでは山口県のセントラルキッチンから食材を届けてもらい、小平の施設で調理と提供を行っていました。しかし、関東エリアの運営施設が1件増えるタイミングで、新規セントラルキッチンの必要性が高まりました。

物価の高いエリアでの新築計画は、費用や運営リスクなど、課題が山積みです。また、新たにセントラルキッチンを新設できたとしても、そこで調理員として働くスタッフを安定して確保できるのかが、最大の課題でした。

人手不足による人材確保の悩みは、新設計画の給食運営においても深刻な問題です。

小平の厨房施設は、将来的にセントラルキッチン化して関東エリアの施設に食材を配送する「親子方式運営」を念頭に置いていました。そのため、セントラルキッチンの新設ではなく、セントラルキッチン化への改修計画に進むことにしました。

親子方式で給食運営を最適化


「親子方式運営」とは、グループ内の既存厨房施設をセントラルキッチン化し、配送エリアの厨房施設と繋ぐことで新しい課題解決策を提供する方法です。セントラルキッチンは「親」、配送エリアの厨房施設(サテライトキッチン)は「子」として扱います。

関東エリアでは施設を1件追加のスモールスケールからスタートしましたが、提供数に合わせた最適な調理機器を選定・導入することができました。
大量調理向けの高温高圧真空調理機ではなく、小規模向けの「達人釜」を導入することで、課題解決に必要なコストを抑えながら給食運営を改善しています。
既存施設なので改修コストはもちろん、人材確保や教育費用の心配も最小限に抑えることができました。

その後、エリア内の施設数は3件になり、状況に合わせて設備も追加する予定です。

山口のセントラルキッチンにて使用している高温高圧真空調理機
山口のセントラルキッチンにて使用している高温高圧真空調理機
小平のセントラルキッチンに導入した高温高圧調理機“達人釜”(右側の製品)
小平のセントラルキッチンに導入した高温高圧調理機“達人釜”(右側の製品)

実現できる方法を一緒に考え、
厨房機器の導入検討をサポート。

AIHOのリヒートクッカー®に食事をセッティング

私たちだけでは、親子方式による給食運営の実現は難しかったため、アイホーに相談しました。
達人釜の導入についても、初めての試みだったため、導入前から検討を共有しました。アイホーは既成概念にとらわれず、実現方法を一緒に考え、サポートしてくれました。その姿勢に心強さを感じました。

また、大阪支店のテストキッチンに設置されている達人釜を実際に使って食材の試験を行ったり、導入前にじっくり検討できたことで、改修後の運用計画の作成に役立ちました。

アイホーが厨房機器メーカーとして私たちの想いを理解し、大切にしながら厨房機器の選定や厨房設計をしてくれたことに感謝しています。

給食運営を改善。人材確保も容易に。
温かい食事で満足度も向上。

AIHOのリヒートクッカー®に食事をセッティング
AIHOのリヒートクッカー®に食事をセッティング

まずは親側で調理作業を集約することで効率化が図られます。
配送先の子側(サテライトキッチン)では食材の下処理などの調理作業が必要なくなるため、人件費を削減できます。

また、再加熱調理機“リヒートクッカー®”と組み合わせた運用で、前倒し作業が可能となり、朝食の準備を前日に終えることができます。朝食に合わせた早朝出勤の負担も軽減され、人材確保もしやすくなりました。
食事は一斉に再加熱できるため、温かい食事を揃えて提供することができ、入居者様にもご満足いただいています。

衛生面についても、食器盛り付け後に再加熱するため、再加熱後は食事に人の手が触れずに提供できるので、安心です。

給食運営から人々の生活を向上。

緑山会は、セントラルキッチンと高温高圧真空調理を組み合わせたことにより、独自の新しい給食運営を実現しています。このシステムを導入することで、給食運営にかかる負担を軽減し、法人グループにおける施設経営の盲点を解消することができます。

私たちは、施設経営の改善に取り組む活動も行っており、施設経営者や監督者の方々からの施設見学も多くあります。施設の環境や規模に合わせた、最適な解決策を提案することができます。

また、ロングライフ食材はデイサービスや訪問介護などにも応用できるため、人々の生活向上に貢献したいと考えています。

小平グリーンてらす スタッフの皆さま
小平グリーンてらす スタッフの皆さま

[取材日]2023年7月

社会福祉法人緑山会 特別養護老人ホーム 小平グリーンてらす
東京都小平市鈴木町 1 丁目 99-6